定例学長記者懇談会を開催しました
令和7年10月8日(水)、本部棟1階大会議室にて定例学長記者懇談会を開催しました。
小川 久雄学長の挨拶に続き、「空腹代謝の理解に基づく生活習慣病予防戦略の開発」について、大学院生命科学研究部 形態構築学講座の 有馬 勇一郎 准教授が説明しました。有馬准教授は、空腹時に活性化するケトン体代謝に注目し、健康的な空腹状態を科学的に定義し応用することで、生活習慣病の予防や新たな治療法の可能性を探る取り組みについて説明しました。本研究は、2024年度「創発的研究支援事業」に採択されるなど、今後の発展が期待される先端的なテーマです。
次に、「タイ国東南アジア広域 BCG 経済カーボンニュートラルに向けた沿岸生態系のための水熱ベースのバイオリファイナリー」について、産業ナノマテリアル研究所 木田 徹也 教授が説明を行いました。木田教授は、2025年度「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」に採択され、タイの大学と連携した国際共同研究として、ブルーカーボン(藻類)からの有価化合物の抽出と製品化に取り組んでいることを説明しました。これは、石油から燃料や化学品をつくる石油精製所の「生物資源版」ともいえる取り組みであり、温室効果ガスの削減、持続可能なエネルギー供給、さらには沿岸地域の経済活性化にもつながることが期待されています。
次に、「熊本大学薬学部発ベンチャー「C-HASプラス」の取り組みとSIIFICウェルネスファンドの出資実行について」について、大学院生命科学研究部 首藤 剛 准教授が説明を行いました。首藤准教授は、熊本大学薬学部発ベンチャー「株式会社C-HASプラス」の取締役社長COOを務めており、同社は、線虫を用いた健康寿命評価サービス「C-HAS」、世界中の植物情報を収録した「PDⅢ」、天然物エキスを体系化した「NEB」の3事業を展開し、医薬?食品?化粧品分野に貢献しています。このたび、「SIIFICウェルネスファンド」から出資を受けましたので、事業の拡大と地域に根差した持続可能な雇用創出を加速させるための取り組みについて説明しました。
最後に「第?四回紫熊祭」について、法学部3年生の荒巻 遥平さん(熊本大学紫熊祭実行委員長)が説明を行いました。紫熊祭は、学生が主体となって企画?運営する本学最大の学園祭であり、地域の方々との交流の場としても親しまれています。荒巻さんはライブやお笑い、コンテストなど多彩なステージ企画や模擬店、展示などの予定について説明しました。
参加した報道機関からはそれぞれの発表に関して多くの質問があり、活発な意見交換が行われました。懇談会の資料は こちら を参照してください。
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小川 学長 | 有馬 准教授 |
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木田 教授 | 首藤 准教授 |
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荒巻さん | 会の様子 |